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live,love,laugh!!トロンボーンを吹いたり、ハンドメイドをしたりしています。

湖岸を走る。

お母さんがコストコの会員をやめるというので、私が持っている家族カードも返却しなくてはならなくなった。ただその家族カード、私は結局一度も使うことはなかった。だって一人で暮らしているのにコストコで大量買いするものってなに?コストコは正直「行って楽しいめっちゃすきだが行くほどの理由が私にない」お店なのだった。しかもその家族カード、私はどうも紛失したようで、家族カードを返しに実家に帰るというつもりだったのに私は単に手ぶらで、お母さんのごはんを食べに行くだけになった。

お母さんのごはんは何で美味しいのか。私も最近、妙に料理がすきなので結構自炊はするけれど、美味しいかと言われるとよくわからない。いや、自分ではまぁまぁ美味しいつもり。しかしお母さんのごはんときたら何だろう、美味しいんですよね。今日はゆうべすき焼きをやったらしく、その残りですき焼き煮みたいなのを作ってくれたわけだがとても美味しい。普段一人暮らしじゃ到底手が出ない牛肉などが入っていて最高。「あー、実家で暮らそっかな」とつい言ってしまったりした。別に一人で暮らさなければならない理由もないし…と思いつつ、私はまた「自分の城」に戻るのだ。

実家に帰った私は、とにかく喋る。お母さんに近況を報告しまくる。撮りためた写真や動画を見せ、仕事の様子を細かく伝え、愚痴も言う。先日珍しく熱を出したとか、スノボをして足をひねってめっちゃ赤くなった話もする。今日はシンガーソングライターKENGさんの楽譜を渡してピアノを弾かせ、私が横で歌うなどした。私のお母さんはなんだか知らんがなんでも出来ちゃう人で、ピアノは弾くわギターは弾くわ、なにかと器用だ。KENGさんの楽譜も「ボーカルがヘ音で読みにくい」と言いつつふつうに弾いていた。動画を見て曲を聴きこみ練習するのだという。若い。こんな気合と根性は私には…なくはないと思うが、確実に負けている。

ひとり暮らしの部屋に帰るとき、いつもなら高速でビュンと帰ってしまうのだが、今日は長く運転したいと思って湖岸から帰ることにした。途中、スタバでソイラテを買い、音楽をガンガンにかけて、暗い湖岸をひたすら走った。

一人でドライブをするのはすきだ。だれかがいてもすきだけれど、一人もすきだ。しかも夜の湖岸は照明があまりなく、とにかく暗いのでおセンチな気分になる。そのおセンチになる自分がちょっとすきなのだ。今日のBGMはTHE BACK HORNクリープハイプにした。なんかツッパッた気持ちになりながら愛車を走らせた。

夜の琵琶湖は、一定の地域に入ると向こう岸がよく見える。それがとても綺麗なのでいつも誰かに言いたくなり会いたくなり、写真を撮りたくなる。運転しているとそれがひとつも叶わないが、それもいい。とてもすきだ。夜、湖岸を走っているドライバーは私みたいなヤツが他にも絶対いると思う。クリープハイプが愛してる愛してると叫んでいて、私も愛してるなぁと思った。また郷土愛が増した夜だった。